フットケアで足の健康を守ります
当クリニックでは、透析患者様に多く見られる、足の様々な症状を適切な指導と治療でケアいたします。これらの足の症状は初期段階ではなかなか症状として現れにくいため、気づかないうちにPAD(抹消動脈疾患)が進行している場合があります。
このような症状がありましたらご相談ください。
- 皮膚の色の異常
- 手足の末端が蒼白や紫色になります。手足を上げ下げすると色が変わり、しびれを伴う場合があります。
- 歩くと痛む
- 歩く時だけ足に痛みがでます。その他、「疲労」「つる」「けいれん」などの症状もみられます。
- 疼痛
- 安静にしている時に足が痛みます。特に横になったり足を上げると痛みます。
- 傷が治りにくい
- 足の指などにただれができたり、部分的に細胞が死んでしまい、傷がなかなか治りません。
一般的によく知られる軽度な足の病気でも、フットケアを怠ると重症化してしまうことがあります。
- タコ・イボ・ウオノメ
- 靴が合っていない場合や歩き方にクセがあるとできやすくなります。自分で削ったりせず当クリニックへご相談ください。
- 水虫(白癬)
- 水虫があることで、傷口から菌が入り全身性の感染症を起こしたり、巻き爪になったりします。
- 潰瘍
- 糖尿病などによる神経障害があると、足のゆびが変形することでタコもできやすく潰瘍に進行する場合があります。
当クリニックの主なフットケア治療
当クリニックで実施している主なフットケア治療です。
運動療法
患者様の症状に合わせた適切な運動療法をご指導いたします。
薬物治療
抗血小板薬や血管拡張薬を使用した治療をおこないます。
狭くなった血管を広げる治療
バルーンやステントを使用して狭くなった血管を広げる治療をおこないます。
バイパス手術
足の血行の悪くなった部分に、新しい血管の通り道を作る手術です。
自宅でもできるフットケア
今日から自宅でもできるフットケアをご紹介します。大切なことは、自分の足を毎日観察してしっかりと知っておくことです。
まずはあなたの足をチェックしましょう
- 足のチェックポイント
- 足のしびれや痛みはありませんか?
- 足が冷たい、色が悪くありませんか?
- 皮膚の乾燥やひび割れはありませんか?
- タコやウオノメはありませんか?
- 水虫はありませんか?
- 怪我や火傷はありませんか?
- 不潔になっていませんか?
- 足指が変形していませんか?
- 歩行中にふくらはぎが痛むことはありませんか?
- 爪のチェックポイント
- 深爪はありませんか?
- 巻爪になっていませんか?
- 爪が変形していませんか?
- 爪が厚くなったり割れたりしていませんか?
足を毎日洗い清潔にしましょう
・40℃未満のぬるま湯(人肌程度)で足を毎日洗いましょう。足指の間もきちんと洗うことが大切です。
・足を洗うときのポイントは「ゴシゴシ強く洗わない」「石けんをしっかり泡立てて洗う」「ゆびの間や爪のまわりも洗う」。
洗ったあとに水分をきちんと拭きとりましょう
・足指の間も忘れずにきちんとふきとりましょう。
・入浴や足浴のあとは皮膚がやわらかくなっているので、タオルで強くこすらないようにしましょう。
水分をとったあとは保湿が大切です
・水分をふきとったあとは、保湿が大切。乾燥から守るため保湿剤を塗りましょう。
・ゆびの間は菌が増殖しやすいので塗らないようにしましょう。
足のために靴にも注意しましょう
タコやウオノメが治らない、靴ずれができる、巻き爪がある、このような人は靴が原因かもしれません。
靴の選び方・履きかたのポイントは、
①足にやさしい靴を選ぶ、
②靴下をはく(外傷予防のため)、
③はく前に中をチェックする(小石などが入っていないか)。
足の血流低下を予防するには?
- 運動
- 高齢者や障害のある方は足首の屈伸運動やマッサージをすると効果があります。運動の内容については必ず医師にご相談ください。
- 糖尿病、血圧、コレステロールのコントロール
- これらのコントロール不良は動脈硬化を悪化させ、血流障害をさらに悪化させます。
- 気泡浴(足浴)
- 炭酸泉水を用いて足浴をすると、皮膚から吸収された炭酸ガスによって血管が拡張し、末梢の血流が増加します。
- 禁煙
- 禁煙は必須です。喫煙は血管を収縮させたり痛めたりするため、血流障害をより悪化させます。